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窓際の景色

書評、釣行記。

【書評】「フリーランスを代表して申告と節税について教わってきました。」(日本実業出版社刊、きたみりゅうじ著)

 著書名の通りフリーランスの著者と税理士の掛け合いで展開される誰でも解る税金本。
経済関係書籍とりわけ税金に関する書籍は入門書と謳われるものでさえ難解な用語の連続で読み終える事が困難です。
 しかし、本作は各所で絶賛されている通りの入門書ベストワンではないでしょうか。また、それを裏付けるかのように19刷(2012年1月20日)を数えます。 万人に解りやすいのでしょう。
 サラリーマンである私でさえ、いまいち理解していなかった、というより解ろうとしなかったであろう給与所得控除や配偶者控除、扶養控除といった税の基本中の基本に始まり、よく聞く「103万円の壁」の意味の解説。
他の税金本はこの辺りで思考回路が怪しくなり始めるのですが、スンナリとお腹に落ちてきます。
給与所得者と個人事業主における社会保険と年金の種類とそれらの差異の説明は給与所得者である私たちは会社に半額負担(配偶者、扶養家族の分まで!)させている存在なんだと再認識させられました。
上記の様な、税の基本のおさらい以降はフリーランスの著者が個人事業主から法人化を視野に入れるまでの節税に関する様々な疑問に税理士が節税指南を展開して行きます。個人事業主なら当然であろう知識、領収書は額面の15%の金券と同じ価値、青色申告における青色専従者給与は節税効果を発揮、減価償却特例などなど。消費税に関しての仕入れ税額控除の説明は非常に分かりやすいです。 そして、事業が順調に推移し収益が伸びていくにつれて超過累進課税が待ち受けている個人の税率と法人税率を超えてしまうことになります。登場する税理士は利益が700万を超える辺りから意識すべきと説かれています。
 最後に、法人化と相成ってからの突然の税務調査の実態とその対応、そして修正申告に持ち込む落としどころまでの説明で完結です。 申告納税の必要が無いが故に最も税金に疎いであろうサラリーマンこそ読むべき本作です。