窓際の景色

書評、釣行記。

【書評】「12歳でもわかる!決算書の読み方」(フォレスト出版刊、岩谷誠治著)

 
  減価償却費、貸倒引当金等々、財務諸表を読み解く際に難解な用語に辟易し挫折してしまう人が多くいるように思われます。
本書は私も含めて民間企業に勤務している方が取引先や自身の会社の財務状況をざっくり俯瞰するには決算書のどの部分にフォーカスすれば良いか、貸借対照表、損益計算書とキャッシュフロー計算書の関係はどうなのかを著者が可能な限り平易なアプローチで示している。
  企業の安全性とは、借りた資金をキッチリ返済出来る流動性を持っているかどうか。その判別方法は貸借対照表流動負債流動資産の大きさの比較。つまり、左側の資産(流動資産=現金、当座預金など)》右側の負債(流動負債=一年以内に返済しなければならない負債)、これを右上がり顔と定義。此れだけ解るだけでも、自分の会社は当面破綻しないか、取引先からの入金は大丈夫かは判断出来るだろう。
  また、どれだけの事業投資でどれだけの利益を上げているのかを表す収益性指標ROEROAなども簡易で株初心者の入門書となる事だろう。