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窓際の景色

書評、釣行記。

【書評】「閉じこもるインターネット グーグル・パーソナライズ・民主主義」(早川書房刊 イーライ・パリサー著、井口耕二訳)

書評 Google インターネット 早川書房 井口耕二

もはや検索と云う行為は朝歯を磨いたり、食事をしたりといった事と同様、ルーティンとなっている。もはやグーグルをはじめとした検索エンジンは社会インフラと言っても言い過ぎではないでしょう。
インターネット黎明期に於いて其れは知の海と称される程に、知的興味を深化させるに最適かつ最高のツールでした。
しかし、その後の検索エンジンの乱立、その肥大化に伴う経営継続性維持の為には広告によるマネタイズが不可欠となったのは必然でしょう。
そして、グーグルに収斂されて行く検索エンジンの昨今、悪意に満ちているとも揶揄される程に、グーグル利用者のパーソナライズ化が進行している様なのです。野球用品メーカー勤務の為止む無く、野球関連の検索ばかりしているユーザーの検索結果ページには野球関連DVD、書籍、用品などそれに纏わる広告が提示され、(プライベートでは野球には興味が無く、専ら週末ゴルファーで、勿論自宅のPCではゴルフ用品検索ばかりの一般的な社会人)最新ニュース検索をしても、海外の甚大な災害や国内の急な政変を提示する事無くプロ野球結果、野球用品のニュースリリースが提示されてしまうという事態になってきているというのです。
インターネットが成熟してしまったが故に、多忙な現代人にとってはパーソナライズ化を効率的と考える一部とセレンデピティを生み出せない味気ない世界と考える一部とグーグルに個人情報を握られる事への危惧を抱えた一部の人達が混沌とした混沌とした閉じた世界である様な気がしてなりません。